★作ってみた★これ1冊あれば毎日のおやつに困らない「おやつとスプーン」

最近、健康志向なわけではないのですが・・・身体に優しい素朴なお菓子を作ることが多くなりました。

バターを作ったお菓子も美味しい。

でも菜種油などを使ったお菓子は、作りやすくて素朴な味わいがしてすっかり気に入ってしまったのです。

 

今回は圧倒的なレシピ数を誇り 、買って損はなかった!と実感でしたレシピ本をご紹介いたします。

 

おやつとスプーン

おやつとスプーン

おやつとスプーン

  • 作者:川地 あや香
  • 発売日: 2019/12/11
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 使用する材料は、ご自宅に常備されていないかもしれません。

一度揃えてしまえば好きな時にパパっとお菓子が作れますよ(*^-^*)

 

お砂糖も油分も控えめなので、毎日食べるおやつとしてもおススメ。

逆にこの本のお菓子ばかり作っていたら、普通のケーキの砂糖の量にビビり(;'∀')

なかなか作るのに勇気がいるようになってしまいました。

 乳製品の代わりに豆乳や豆腐が使われています。

 

レシピ量がとても多く、全てご紹介するのはちょっと大変なのでいくつか抜粋して作ったお菓子をご紹介いたします! 

 

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 スコーン大好きです。

毎日でも食べれます。

バターたっぷりのスコーンは美味しいですが、カロリーなどがすごく気になります。

こちらは植物油を使っているのでヘルシーです。

 我が家では菜種油か太白ごま油、ココナッツオイルなどを使っております。

 

スコーンも数種類のレシピが載っています。

わたしのお気に入りはクルミやレーズンが入ったホリデースコーン

リピートして作ってます。


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絞り出しクッキー

 

へた・・・へたすぎるっ(;'∀')

こちらもバターなし。

サクサクして素朴な味わいです。

クッキーのレシピも豊富

色々な味が楽しめて面白いです。

こんな材料で作ったことなかったなぁ・・・と新鮮な気持ちになりました。

 
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なんと、お饅頭やお焼きのレシピも載っているんですよ。

素晴らしい。

 

お饅頭やお焼きの具は、自由になんでも入れられるのが嬉しいですよね。

具のレシピもちゃんとありますから悩んだらレシピ通りに。

市販のシュウマイとかでもいいし、カボチャの煮ものを潰して入れても美味しいです。


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ズッキーニが入ったパウンドケーキ。

 

ケークサレみたいな塩ケーキに野菜を入れたことはあったんですけれど、甘いケーキに野菜を入れたことなかったです。

美味しくて満足( *´艸`)

こんな使い方もあるんですねぇ。

 


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チョコレートとラムレーズンのケーキ

大人な味わい。

どっしりとしたケーキ

 

このレシピ本は、フルーツがたくさん使われています。

ドライフルーツが大好きなので嬉しい!

 


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バナナのマフィン

 

バナナのケーキのレシピってもう星の数ほどありますよね。

わたしはこのレシピが好きです。

スパイシーで大人なバナナマフィンって感じです。

 

ご紹介したのは、レシピのほんの一部です。

スコーンやクッキー、タルト、デコレーションケーキ等々

春夏秋冬、季節ごとに美味しいおやつのレシピが満載です。 

 

次は何を作ろうかな?

考えるだけで楽しくなる1冊です♪

 

 

 

★レビュー★見事なくらいのクズっぷり「殺人鬼がもう一人」

刑事ものって、出来れば正義感がある主人公だと読みやすいですよね。

警察官が不正行為をしていると読んでいてイラっとしますし、ましてやそれが主人公であれば好感度など上がるはずもありません。 

 

今回ご紹介するのは、そんな好感度が全く上がらない人たちの物語です。

 

殺人鬼がもう一人

殺人鬼がもう一人

殺人鬼がもう一人

  • 作者:若竹七海
  • 発売日: 2019/01/22
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

物語は辛夷ヶ丘市(こぶしがおかし)という架空の都市でふきだまりの寄せ集めと言われている辛夷ヶ丘署を舞台の連作ミステリーです。

 

ふきだまりの寄せ集め・・・クビまではいかないけれど何かしらやらかしてしまった人間が集まる辛夷ヶ丘署。

そんな隅に追いやられた人たちが一致団結して事件を追いかける!という爽やかな展開にはなりません。

そういうのを求めている方はこちら ↓ をお勧めいたします。 

 

meromerosoda.hatenablog.com

 

生活完全課の捜査員、高身長の砂井三琴と横幅に余裕がありすぎる相方の田中盛。

序盤はこの2人を中心に進んでいきます。

 

まさに汚職警官

そのまんまです。

時代小説によくある、岡っ引きの親分に袖の下を渡してうまく取り計らってもらう。

そんな感じですね。

砂井と田中もうま~く働いて、ちゃっかり懐を温めています。

このちゃっかりのさじ加減が難しいところですが・・・この2人、汚職にまみれても決して無能ではないのです。

むしろ超有能。

捜査課の刑事だったら良かったのにと思うくらい。

息の合った連係プレイを見ていると爽快な気分になります。

 

辛夷ヶ丘署の面々のクズっぷりが面白すぎてしまいますが、読み進めていくうちにどんどん重たいストーリーになっていきます。

 

私腹を肥やしているわけなので、やっていることはダメなんです。

それでも他の事とバランスが取れているのでなんとなくプラマイゼロのような、悪いことに対しての感覚がマヒしてきたころ・・・最後にドーンと裏切り行為。

どんでん返しとは違うんで、裏切り行為と書いてしまいました。

なんとなく、本当の悪人だけを罰しているのでは?なんて都合の良い解釈をしていたせいで裏切られた気持ちになったのかもしれません。

 

個人的には黒い袖が一番好きでしたね。

ドタバタコメディタッチで楽しく読めました。

葬儀のうらで・・・も親戚一同の連係プレーが好きでした。

 

この物語では法をおかしている側の人間たちが、自分を正当化しているので罪悪感が全くありません。

何をもって悪とするのか、誰の目線なのかで違ってくるんですよね。

 

洞察力、駆け引き、行動力、全て素晴らしく

最初は「腐ってるー!!」と思いながらも楽しく読んでいたのに。

 

わー嫌い!となるくらいにダメージを与えてくれた1冊です。

最後まで面白かったです。

 

★レビュー★ホントそうだよねと思ってしまった「ひとりで生きていく」

芸人のヒロシさん。

好きな芸人さんです。

今はソロキャンプで有名ですが、テレビに出始めの頃からずっと好きです。

彼のネタは自分的にドハマりしていて、いまだに大好きで飽きずに見ていられる。

 

テレビに出なくなってからも、たまに出た2時間ドラマの刑事役や釣り番組も見てましたし、YouTubeはチャンネル登録しているし、Instagramもフォローしてます。

そこまで好きなくせに、彼の書籍は1冊も読んだことがなかった(*´Д`)

いくら好きな芸能人でも、読みづらい文体で「無理っ」となってしまったことが今まで幾度もあったせいで手を出しづらくなっています。

 

今回、この本と出合ったのはひとりというキーワードで検索してみた結果でして。

ヒロシさんの書籍から探したのではありませんでした(ファンなくせに)

 

ひとりで生きていく

ひとりで生きていく

ひとりで生きていく

  • 作者:ヒロシ
  • 発売日: 2019/11/02
  • メディア: 単行本
 

 

最初はエッセイかしら?と思って読み始めたんです。

ざーっくりとしたジャンルで言えばエッセイなのですが、実体験をもとにしたシングルライフのススメみたいな感じです。

 

シングルがいいよ、気ままで。

だからみんなシングルになろうよ!

 

っていう内容ではありません。

シングルライフが性に合っているのに、無理して周りに合わせて生きる必要はないですよということです。

そしてシングルライフを満喫するためにヒロシさんが実践したことや考え方などのアドバイスが綴られています。

一般的にシングルのデメリットと思われていることもしっかり払拭されていました。

 

この実体験が赤裸々すぎてすごいですね。

風俗通いなども、かなりオープンに語られています。

死に際の欲望などは、人によってはドン引きしそうです。

 

紆余曲折、失敗しながらも辿り着いたのは無理をしないというかしこい生き方だと思います。

心身に負担をかけるような働き方や生活をするとダメージから回復するのに思いのほか時間を取られてしまうんです。

特に年齢を重ねていくと実感できるのですが、ホルモンバランスが崩れやすい。

崩れるといろいろなところに支障がくるんですよね(*´Д`)

 

ヒロシさん自身も仕事のプレッシャーで鬱病パニック障害になられた経験を持っているからこそ、うまく逃げる術を持つべきだと言っているのだと思います。

 

ここまで読むと、暗くて重い本なのかなと思われるかもしれませんが・・・

悲壮感などは全くありません。

ただひたすら淡々と語られているのです。

それはヒロシさんがありのままの自分を受け入れているからだと思います。

 

人の価値観や考え方は千差万別なので、この本を読んでも理解できないなぁという人もいるでしょう。

それはそれでいいんです。

わたしは同じ感覚の人がこんなところにいたなぁと「ホントそうだよねぇ」と思いながら読んでいました。

なので、あー面白かった!と思える1冊でした。

 

 

 

 

 

 

 

★レビュー★動物好き必見!犬目線のミステリー小説「心とろかすような マサの事件簿」

みなさんは動物お好きでしょうか? 

わたしは我が家でアイドル化している三毛猫にぞっこん( *´艸`)です。

 

動物が主人公のミステリーは、人間と視点や思考(と言っても実際のところはわかりませんが)違うので読んでいて面白いです。

 

今回ご紹介するのは、有名作家さんの1冊。

心をとろかすような(マサの事件簿)

初版は1997年。

今から23年前、宮部みゆきさんの作品です。

時代小説のように、最初から時代設計がしっかりしているものならいざ知らず、年代もさだかではない小説は現代と感覚のギャップが激しかったりします。

ギャップがありすぎてつまらなく感じるものもありますが、こちらはそういった心配はあまりなく読むことができます。

所々、死語的な言葉や人によっては「なにそれ?」という電化製品も出てきますが。

 

主人公は警察犬を引退したジャーマンシェパードの「マサ」。

4年前、探偵事務所を開いている一家の家族になりました。

所長である父親と、一緒に探偵業務についている長女の加代ちゃん、高校生の次女の糸ちゃんと暮らしています。

 

マサとコンビを組んでいる加代ちゃんが中心となり事件を解決していきます。

加代ちゃんや所長がなかなか鋭く推理ものとしても読みごたえはあります。

時代のギャップでつまらなくなることはありませんが、倫理的には突っ込みどころも多いです。

 

待って(゚Д゚;)犬にニンニク食べさせちゃダメ!絶対!

っていうか人間の食べ物はあげないで!!

 

有り得ない描写です・・・下手したら死んじゃうしっ(;'∀')

昔は犬が食べちゃダメな食物があるという認知度は低かったのでしょうね。

動物の虐待にしても、今なら罰せられるのであしからず。

そういう意味ではハラショーという犬のくだりは必要あったのかな?と個人的には疑問です。

読んでいてストレス溜まりました・・・。

 

しかしながら、それを差し引いてもマサの視点で描かれている物語はとても楽しいです。

擬人化すれば定年退職したおじいちゃん刑事になるんでしょうね。

夜中に抜け出して聞き込みをして有力情報を手に入れたのに、言葉が通じなくて加代ちゃんたち人間に教えてあげられないジレンマ。

読んでいるこっちもジリジリとした状態になってしまいます。

あ~もどかしいっ(>_<)

 

ちなみにわたしが読んだのは初版本でした。

あとがきに宮部みゆきさん、ご本人が著者ご挨拶が載っています。

ものすごいハイテンションで「え、宮部さんてこんなキャラなのか」と驚きました。

今まで読んだ作品からのイメージとはかけ離れていて、このギャップは楽しかったです。

 

 

レビュー★ドS刑事 風が吹けば桶屋が儲かる殺人事件

 タイトルだけだと、自分の中では期待感ゼロでした・・・申し訳ありません(;'∀')

 

ドS刑事 風が吹けば桶屋が儲かる殺人事件

 

あまりにもベタ過ぎで七尾さんの他の作品を読んでいなければ手を出さなかったと思います。

前回読んだ作品ががとても面白かったので、いろいろ読んでみたくなり、手に取った1冊です。

 

美人で警察庁次長の愛娘である黒井マヤとイケメン刑事の代官山がコンビを組んで連続放火事件を解決していきます。

父親が警察庁の幹部のため、態度がかなりお姫様なマヤが「ドS刑事」です。

最初はもう好感度ゼロでした。

親の威光を笠に着て、仕事をしない無能だけど無駄に威張ってる嫌な女。

というイメージだったので。

 

こういう設定も在り来たりな気もして、最初は失敗だったかなとすら思ったのですが・・・

読み進めていくと、そんなイメージは払しょくされていきました。

 

まず、被害者それぞれの描き方がうまくて惹き込まれます。

被害者が多いのでいろいろなシーンがあり飽きませんし、話が進んでいくと繋がりを見つけていけるので先が気になってきます。

 

共通点がない被害者たちの「悪意の連鎖」

いち早く気づいたのはマヤでした。

そして知るべき情報はしっかりと作中に散りばめられているのでマヤと同じスピードで読者も真相に気づくように出来ているんです。

ごちゃごちゃとした情報をきれいに整理してカテゴリごとにファイリングして納めてスッキリするような感覚でした。

 

マヤの性癖のせいで、真実の解明は代官山に託されるわけですが、マヤから多少遅れて真相にたどり着くのでここで答え合わせができます。

この時間差が、代官山と一緒に真相に気づいた人は「あ、あの時そう言えば」となるのでそこも面白味になっていると思います。

 

マヤをドSと感じるか、単に性格悪い女と感じるかは読み手によって違うと思います。

わたしはドSではなく、どちらかというとツンデレサイコパスなのではないかぁ・・・と思います。

少なくともドSとはちょっと性質が違ってました。

 

 

序盤はマヤの性格の悪さが邪魔して、読むスピードが鈍りましたが「マヤ、面白いな」と感じてからは一気に読み終わってしまいました。

脇を固める上司の神田や飯島もいい味が出ています。

特にアニメ好きだと面白さが増します。

サブタイトルのつけ方も秀逸です。

まさに事件の本質そのものでした。

 

今回は読み始めと読み終わりのギャップがありましたね。

楽しい1冊でした( *´艸`)

 

 

★レビュー★独特だけど深い「森があふれる」

この本を手に取ったのは、装丁が素晴らしいのと

妻が森となったというあらすじにちょっとした好奇心を感じたからでした。

 

 森があふれる

森があふれる

森があふれる

 

 

作家である埜渡徹也には年若い妻がいます。

ある日妻の琉生が草木の種を大量に食べ、全身から芽吹いてしまう。

「妻がはつがしたんだ」

その一言はとても不気味で、序盤はホラー小説なのかな?と思わせるくらいです。

 

埜渡に関わる色々な人物の視点で紡がれる物語も、読み進めていくとどうしても登場する男性陣が好きになれなかったです(-"-)

多分、どこにでもいるタイプの人たちだけれど・・・わたしからするとイライラする。

男性に限らずなのだろうとは思いますが、相手の立場に立ってモノを見ることを一切しない。

 

この物語では登場人物たちの夫婦のズレも描かれています。

このズレって難しいのはズレの大きさの感じ方は必ずしも一緒ではないということ。

 

埜渡が自分の妻との生活を赤裸々に小説化したのも、読み始めた当初はそれだけ奥さんを愛しているのだろうなと勝手に思い込んでいました。

好きで好きで仕方ない気持ちを言葉にしたと。

でも普通は自分の性生活を題材にされて受け入れられる人はいないでしょうね。

わたしなら絶対に嫌です(ー_ー)!!

 

編集者の白崎の気づきでわたし自身もハッとなり、埜渡ってすごく自分だけしか見てない勝手な人間に見えてきてどんどん嫌いになっていきます。(単純ですね)

終盤の方は、埜渡に対しての嫌悪感が強くなってしまいました。

たださらさらと流れるような文章なので、「嫌いだ、こいつ」と思いつつあっという間に読了してしまいました。

 

カテゴリーを何にしようかと悩みましたが、男女の尊厳・・・特に女性の尊厳が物語の根底にあるので「恋愛」に入れてみました。

白崎の同僚の茄子野の放った言葉が印象的でした。

埜渡の男性本位な部分を如実に表している一言で、おそらくこの2人は相性悪そうだなと感じました。

 

白崎夫婦にしても、夫の言動が「現状を変えたいのに行動力が伴わずに文句だけ言っている」のか「単に愚痴ってスッキリしたい」のかによって2人の行く末は全然違うのです。

後者なら聞き役に徹すれば良いわけで、前者の場合は夫に見切りをつけるか行動に移せるように助力しない限り問題は解決しないんです。

それが出来ないなら相手に不満やちょっとしたモヤモヤを抱えたまま、ずーっと過ごさないといけない。

 

全体的にファンタジー要素があるせいで、ドロドロはせずふんわりとした雰囲気でよむことができましたがいろいろと考えさせられる1冊でした。

 

 

 

★レビュー★個性強めの助手とクセ強めのおっさん刑事が活躍する特捜部Qシリーズ第一弾「檻の中の女」

 海外の小説を読む楽しさは、日本とは違う国々の思想や生活様式を見ることができることだと思います。

特にミステリものだと、組織の体系や法律などの違いも面白さの一つです。

 

特捜部Q 檻の中の女

特捜部Qシリーズの第一弾。

このブログを書いている時点でシリーズは7作あります。

映画化もされていて、 わたしは映画を先に見てから原作を読みました。

映画が面白かったので、原作が気になりすぐに手に取りました。

ハヤカワポケットミステリーブック

ページが黄色くて、デザインも素敵( *´艸`)

 

舞台はデンマーク

コペンハーゲン警察本部、殺人課の刑事であるカールは、ある事件で1人の部下を失い、もう一人の部下は脊椎損傷の重傷を負ってしまいます。

もともと人間関係を円滑にするタイプではなかったため、事件後ますます孤立状態に陥ってしまいます。

 

ついには新設された未解決事件を専門に捜査する「特捜部Q」へ追いやられてしまうのです。

カールの方もただ黙って閑職についている気はなく、上司と巧妙な交渉をしつつ物置小屋のような職場にパソコン、プリンターなどを導入してもらい、最終的には助手まで雇うことに成功しました。

 

もとより未解決事件の捜査をするつもりがなかったカールですが、予想外に個性強めの助手のアサドが登場!

自殺として片付けられていた女性議員の事件の再捜査を余儀なくされてしまいました。

 

2002年の失踪当時からの被害者と2007年の現在のカールたちが交互に登場して、過去の事件がまるでリアルタイムで起こっているような感覚になります。

特に被害者視線で描かれているシーンは彼女の苦しみや悲しみが伝わってきて、犯人に対する恐ろしさや怒りが湧いてきます。

 

被害者であるミレーデはその美貌もさることながら、強靭な精神の持ち主で最後の最後まで犯人との戦いをやめませんでした。

犯人のミレーデに対する仕打ちにはきちんとした理由があるわけですが、それでもなおわたしは犯人が許せませんでした。

 

助手のアサドは映画とまったくキャライメージが一緒で、違和感なく読み進めることができたのが良かったです。

むしろ原作の方がキャラが立ってます・・・( ゚Д゚)

カールの想像の斜め上をいき、カールは振り回されています。

ですが彼がいたおかげで事件が解決したといっても過言ではありません。

シリア人の彼がデンマークに移住した経緯はちょっと複雑で、彼自身はそこには触れて欲しくないと。

そんなアサドを受け入れたカール。

見事なコンビネーションで事件を解決に導いていきます。

 

カールは映画の方が事件にのめり込んでしまう正義感の強さを感じますが、原作はクセ強めのおっさん刑事です。

家庭にも問題を抱え、部下を失った事件でも傷心状態。

仕事も左遷されたあげく、いいなと思った女性には手ひどく振られ、不本意な内容の新聞報道までされる始末です。

そんなギリギリな状態なので、過呼吸に陥ったりしてしまうカールですが不思議と悲壮感などはありません。

じりじりと真相に迫っていく姿は、やはり優秀な刑事なのだなと感じます。

 

2人の活躍で、事件も無事に解決しました。

色んな意味で傷跡が残ったおぞましい事件でしたね。

こんな事件が実際に起こったらとても怖いです。

 

最後のページでわたしもカールとともに救われたような気持になって読了しました。

 

こちらは映画もおススメです(*^-^*)

 

特捜部Q 檻の中の女 [DVD]