★レビュー★動物好き必見!犬目線のミステリー小説「心とろかすような マサの事件簿」

みなさんは動物お好きでしょうか? 

わたしは我が家でアイドル化している三毛猫にぞっこん( *´艸`)です。

 

動物が主人公のミステリーは、人間と視点や思考(と言っても実際のところはわかりませんが)違うので読んでいて面白いです。

 

今回ご紹介するのは、有名作家さんの1冊。

心をとろかすような(マサの事件簿)

初版は1997年。

今から23年前、宮部みゆきさんの作品です。

時代小説のように、最初から時代設計がしっかりしているものならいざ知らず、年代もさだかではない小説は現代と感覚のギャップが激しかったりします。

ギャップがありすぎてつまらなく感じるものもありますが、こちらはそういった心配はあまりなく読むことができます。

所々、死語的な言葉や人によっては「なにそれ?」という電化製品も出てきますが。

 

主人公は警察犬を引退したジャーマンシェパードの「マサ」。

4年前、探偵事務所を開いている一家の家族になりました。

所長である父親と、一緒に探偵業務についている長女の加代ちゃん、高校生の次女の糸ちゃんと暮らしています。

 

マサとコンビを組んでいる加代ちゃんが中心となり事件を解決していきます。

加代ちゃんや所長がなかなか鋭く推理ものとしても読みごたえはあります。

時代のギャップでつまらなくなることはありませんが、倫理的には突っ込みどころも多いです。

 

待って(゚Д゚;)犬にニンニク食べさせちゃダメ!絶対!

っていうか人間の食べ物はあげないで!!

 

有り得ない描写です・・・下手したら死んじゃうしっ(;'∀')

昔は犬が食べちゃダメな食物があるという認知度は低かったのでしょうね。

動物の虐待にしても、今なら罰せられるのであしからず。

そういう意味ではハラショーという犬のくだりは必要あったのかな?と個人的には疑問です。

読んでいてストレス溜まりました・・・。

 

しかしながら、それを差し引いてもマサの視点で描かれている物語はとても楽しいです。

擬人化すれば定年退職したおじいちゃん刑事になるんでしょうね。

夜中に抜け出して聞き込みをして有力情報を手に入れたのに、言葉が通じなくて加代ちゃんたち人間に教えてあげられないジレンマ。

読んでいるこっちもジリジリとした状態になってしまいます。

あ~もどかしいっ(>_<)

 

ちなみにわたしが読んだのは初版本でした。

あとがきに宮部みゆきさん、ご本人が著者ご挨拶が載っています。

ものすごいハイテンションで「え、宮部さんてこんなキャラなのか」と驚きました。

今まで読んだ作品からのイメージとはかけ離れていて、このギャップは楽しかったです。