<磯貝探偵事務所>からのご挨拶

今回ご紹介しますのは、探偵小説です。

 

読んでる途中で気になることが出まくって、集中して読めなくなった1冊。

「え?」となって読むスピードが失速してしまうことはたまにあります。

 

<磯貝探偵事務所>からの御挨拶

 

こちらは銀の鰊亭からの御挨拶の続編です。

読み始めるまで続編に気づかなかった、ダメなわたしです(;´・ω・)

 

前編を読まずにそのまま読んでも違和感はありません。

わたし自身もぼんやりとしか思い出せないまま読み始めてます。

 

ただ、ところどころに出てくる磯貝の過去は気になるかもしれませんね。

 

前作の主人公であった光と磯貝の2人の目線でストーリー進んでいきます。

 

舞台は北海道。

磯貝刑事は、銀の鰊亭の事件後に警察を辞職していました。

新たに探偵事務所を開業するところから物語は始まります。

元同僚から紹介された失踪人の捜索依頼。

捜索を進めていくと、事態は意外な方向に転じていきます。

 

スッキリとした解答のある終わり方ではないので、好みは分かれそうです。

ああいう終わり方も悪くないのでは?

むしろ、うまい終わり方だなぁと思いました。

全体的に、のんびりとした雰囲気だからでしょうか。

モヤモヤ系の小説にありがちな焦燥感もなかったです。

 

さて

ここからは冒頭で言っていた「気になること」を書いていきます。

ややネタバレやヒントを与えてしまう可能性があります。

真っ新な状態で読みたい方にはおすすめしません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気になることその①

守秘義務とは!?>

探偵業をするなら、守秘義務ってすごく大事です。

依頼人は誰にも知られたくない場合だってあるはず。

なのに、いくら物語上とはいえ色々な人が知りすぎてます。

磯貝自身が話したり、初歩的なミスでばれたり・・・

わたしなら絶対依頼したくなーと思いながら読んでました。

 

気になることその②

<身内に内緒って>

最初の依頼時に、身内にはコンタクトを取らない約束をしてます。

 

でも待って(;´・ω・)

 

わたしが同じ立場なら、親兄弟にまず連絡します。

普段、疎遠だとしても探偵に依頼する時点でイレギュラーな事態ですよ。

まずは可能性を全部潰して、それでもどうにもならなかったら最終手段で他人に頼るんじゃないでしょうか??

探偵を雇った結果、身内が非協力的だったとしても、それは仕方ないです。

 

すごーく不自然に感じてしまいました。

 

気になることその③

<物語的に都合がよすぎる>

失踪した夫を発見してもらう

というのがストーリーの柱になっています。

 

ですが、「そのために作りました」というエピソードが多い気がする・・・

読んでて、磯貝はなぜ確かめないのかな??となります。

最終的には、奥さんと名乗っている女性は本当に奥さんなのかしら?という疑問まで出てしまいました。

 

と、まあいくつか気になるところはありましたが・・・

磯貝を含め、登場人物はすごくほんわかしていて良いです。

日常会話も読んでいて心地よい。

実際にあるなら行ってみたい「銀の鰊亭」や「アーリーアメリカン」

 

磯貝はところどころに優秀アピールしているくせに、全然優秀さを感じることができませんでした。

むしろ残念なところの方が多かった。

もっと頑張ってほしい*1

磯貝の主観が入るのも仕方ないけれど「彼女は賢い」って何度も伝えるよりも、会話等で読者が感じるようにしてもらいたかったです。

 

そして文さん。

前作もそうでしたが、仮面をつけているような人です。

記憶喪失だから、あえてそういう風に作っているのでしょうか。

実生活にいたら絶対に近づきたくない。

ニコニコして周囲にはすぐ馴染むが、人の色々な部分をしっかり見ている。

でも本音は決して明かさない。

・・・って思うのはわたしだけでしょうかね。

そう見えてしまうので、どうにも苦手なキャラです。

 

こちらの作品はテンポの良いストーリーなので、とても読みやすいです。

サクッと読めます。

今回、「気になる」と言っているのはあくまでもわたしの主観です。

 

 

 

*1:+_+