好きな小説のジャンルはなんですか?
わたしはやはりミステリーです。
刑事ものも好きだし、頭脳派の探偵役のキャラが謎解きを展開する本格ミステリーも大好きです。
今回ご紹介するのは第27回鮎川哲也賞受賞作品の本格ミステリーです。
屍人荘の殺人
この作品は映画化され、神木隆之介さん主演で2019年12月に公開されます。
個人的に嬉しいのが
新書の表紙が大好きな遠田志帆さん(●´ω`●)なんです!
本の内容も重要なんですけれど、表紙が素敵ならなお良しです。
主人公はたった2人しかいないミステリー愛好会のメンバーの一人。
映画研究会の夏合宿に参加することになり、合宿先の荘紫湛荘(しじんそう)での惨劇に巻き込まれてしまいます。
閉鎖された空間での連続殺人。
ミステリーの舞台としては、王道ですよね。
でも、この屍人荘の殺人は斬新の一言です。
なにこの展開(;゚Д゚)
まさかこう来るとは!って楽し過ぎて笑ってしまいました。
絶対この人が探偵役であろうという強烈キャラが序盤であっさり離脱してしまったり、探偵役のキャラが探偵役になる動機もまた「えええ?」となるんです。
(今回、ネタバレになるので登場人物の名前はあえて出しません)
異常な環境の中で、たんたんと繰り広げられる連続殺人。
犯人だって切迫してるはずなのに!その状況を逆手に取って、トリックすら駆使して犯行を遂行していきます。
しっかりトリックまで組みこんでいるので、謎解きの楽しさも倍増です。
本格ミステリーながらパニックホラーのような展開の速さは読んでいる人を飽きさせません。
もう先が気になって、あっという間に・・・1日で読了。
もともと読むのはかなり早いのですが、ずっと読みっぱなしなのは久々でした。
読者をミスリードさせるやり方も自然でうまく、気を付けて読めば途中で犯人も分かるのでだまし討ちのような終わり方もしません。
屍人荘の殺人は、ある人物に当てた報告書から物語が始まります。
あとから読み直して納得する部分もありますが、ストーリーがこのまま終わりを迎えないことを示しています。
荘紫湛荘で起こった惨劇自体は犯人も捕まり、終焉を迎えました。
ですが事の発端はまた別なところにあり、主人公たちはその元凶を追うことになっていきます。
次回作は「魔眼の匣の殺人」です。
時系列になっていますので、まずは屍人荘の殺人から読むことをおすすめします。
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