最近、珈琲にまつわる本を読むのが自分の中で流行っています。
探してみると多いですね。
カフェを舞台にした本自体が多いので、探すとたくさん出てきます。
こんなにたくさんあると、埋没してしまう作品もあるだろうなぁ・・・と思います。
なるべくたくさんの本を読んでご紹介していきたいです(*^-^*)
今回は、NHKでドラマ化もされている1冊。
高橋克典さんが主演されています。
珈琲屋の人々
総武線沿線にある小さな商店街が舞台です。
その商店街の人たちが、「珈琲屋」に集う人間模様を描いています。
この作品に登場する人たちの悩みや想いは、本当に様々です。
でも重い悩みを抱えています。
そんな人たちが足を運ぶ珈琲屋のマスターの行介は前科があります。
卑劣な地上げ屋を相手にカッなって、殺めてしまいました。
商店街の人たちはそれを承知して、珈琲屋に来るのです。
「人を殺した手だ」
そういう目で行介の手を眺め、そしてその手で淹れた珈琲を味わうのです。
行介は、仮出所も断りしっかりと刑に服して出所していますが、人を殺した罪は一生かけて償うものと心に決めています。
例え極悪人であったとしても、自分が殺してしまった罪は重い。
ここまで読むと、暗い話なのかな・・・と思いますよね。
確かに明るい感じではありません。
でも、暗いというよりは穏やかです。
少なくとも珈琲屋は穏やかな空気で満ちています。
行介が丁寧に淹れる珈琲が美味しそうで、わたしも一口飲んで「美味しい」と言ってみたい・・・(*´з`)
読んでいて、どうしても飲みたくなって珈琲を淹れてしまいました( *´艸`)
珈琲の香りって癒されますね。
行介は実直で、なんとなくこの人に話したいと思わせるところがあります。
元恋人の冬子との恋も再燃しそうですが、行介はなかなか踏み出せません。
幼馴染の島木はなんとか2人の仲を取り持とうとアレコレ世話を焼こうとしますが、返って裏目に出てしまったり・・・。
でも「冬子が好きだ」とストレートな言葉を普通に口に出せる潔さもあって、わたしは好感度が高いのです。
行介の想い人である冬子。
多分、女子に嫌われるというか・・・嫉妬の対象になりやすいタイプですね。
でもわたしは冬子が大好きです。
彼女の人間性にたまらなく惹かれてしまいます。
登場人物の心情が緩やかに、くっきりと描かれています。
内容は非日常的でありながら「ああ、こういう人いるよね」と、身近に感じるものがあって惹き込まれていきます。
読んでいて心地よい作品でした。
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