食べることが好きなせいで、最近は読む小説も飲食店が舞台になっているものばかり読んでいる気がします。
探してみるとですね(*'▽')
多いです、飲食店が舞台の小説。
特にカフェもの。
やはり人気ですものね、カフェ。
わたしもたまにカフェ巡りしますし。
今回の舞台は茶寮。
お抹茶です。
実際、日本茶専門にしたカフェもありますよね。
わたしの生活圏にはないのですが、いつか行ってみたいです!(^^)!
尾道茶寮夜咄堂
おすすめは、お抹茶セット5百円(つくも神付き)
父親亡き後、父の残した茶寮を売却するつもりだった大学生の千尋はそこで茶道具の付喪神に出会います。
織部焼のオリベ(おっさん)と棗のヌバタマ(美少女)、犬のロビン(メタボ)。
生活費・学費を稼ぐために茶寮を継ぐことを決めた千尋が独り立ちするまでの物語です。
付喪神を知らない方もいると思うのでざっくりと説明します。
道具は100年たつと神様が宿るといわれています。
それが「付喪神」です。
この物語は怪異の類ではありませんので、ここはあまり深く考えずに読み進めてしまって良いです。
それよりも「茶道」に対しては少しだけ知識を深めておくと、より楽しんで読むことができます。
とは言っても、小説のために一から勉強しろというわけではありません。
ここでおススメしたいのが森下典子さんのこの1冊。
茶道の指南書ではないのですが、茶道の奥深さが良く分かります。
茶室、所作、茶道具・・・すべてに意味があるのを、解説ではなく森下さんの稽古を通して知ることができます。
日日是好日は映画化もされていまして。
いろいろな方のエッセイに度々登場する本なので、ファンも多いと思います。
まずこちらを先に読んでおいて欲しい・・・。
お稽古での千尋の苦労や茶室でのお客様とのやり取りなどのシーンなど・・・より一層、物語の世界観が伝わってくきます(*´з`)
そして「日々是好日」は尾道茶寮夜咄堂のなかではキーワードになっています。
食いしん坊なので尾道ラーメンが一番に頭に浮かんでしまいます。
冷凍食品で食べただけですが、美味しかった( *´艸`)
(尾道ラーメンも登場します)
夜咄堂が実際にあったら、行ってみたいですね。
お庭もあるので、ゆったりと過ごせそうです。
しかも店員さん(千尋)和服なんですよ!
父親を慕って、お墓参りをかかさない千尋は素直な好青年です。
そんな千尋を暖かく見守る付喪神たちと、いつしか家族のような感情を持つようになっていきます。
言葉にすることを苦手としていた千尋が、きちんと自分で抱えているトラウマや気持ちを付喪神たちに吐露しているのを見ると「頑張ったね」と母のような気持になりました。
実は読む前から続編の存在も知っていました。
なので終盤のストーリーの流れに「あれれ?続編はどうなるの?」となりながら読んでいました。
このままなら消化不良になりそう・・・なところで、どんでん返しというよりは収まるところに収まった感じで終わります。
スカッと感よりも、ふわっと気持ち良い着地です。